蒼空のヲタ活部屋

気付いたら趣味増えてた系ヲタクの好きなものを好きなだけ語るためのブログ

#7 怪物の木こり観に行ってきた!(ネタバレ含む)

こんにちは 蒼空です

本日はタイトルの通り映画「怪物の木こり」観に行ってきた!でございます。

観に行ったのは実は公開翌日の12月2日だったのですが、原作小説を読み終わってから書きたいと思っていたので遅くなってしまいました…そしてこの記事を書いている間にもう1回観に行きました!笑

この記事は映画の内容に関する直接的なネタバレを含みます。鑑賞前の方は十分ご注意の上自己判断で閲覧ください。

 

ポスターのキャッチコピーは「この男、超ヤバい」

テレビなどの番宣では

連続殺人事件の次のターゲットは犯人よりもヤバい奴だった!サイコパスvs殺人鬼生き残るのはどっちだ?

と何度も同じ原稿を読んでいましたね笑 

 

映画1回鑑賞後に原作を読んでからの感想は、まず第一にキャッチコピー、番宣の文、予告映像全てにおいて押すのそこじゃなくない?でした笑

確かにサイコパスvs殺人鬼かもしれない。でも、そこにはある誘拐事件が絡んでいて、更に脳チップという物が絡んでいて、そして脳チップに対する物理的衝撃による故障が絡んでいる。

二宮も殺人鬼もその脳チップの故障による心情の揺れ動きがとってもとっても重要になってくるのに脳チップの存在を伏せて宣伝をし、脳チップのことは映画で知ることとなるのです…実際原作が存在する映画なので脳チップの存在もしくは誘拐事件の存在(殺人鬼の殺人被害者が誘拐事件の被害者だった)くらいは宣伝時点で明かしていても良かったんじゃないかと思ってしまう訳です。

単なるサイコパスvs殺人鬼のサイコスリラーではなく、「後天的サイコパス達によるヒューマンドラマであり、サスペンス」なんですよね。

見どころはなんといっても二宮役である主演の亀梨和也の心情の変化です。後天的サイコパスである二宮は冒頭では他者の感情が理解出来ず、表情変化が極めて少なく、「普通の人間ならこういう時こういう表情をするから表情筋をこう動かしておけば良いだろう」みたいな、生身の人間というよりはAIやロボットの類のような表情をするのに対し、脳チップの故障以降自身が初めて感じる感情の揺れ動きに戸惑い、自分の感じ取った感情を理解できないというような表情(特に目の動き)をするようになります。

 

2回目に映画を観た際は先ほども見所として記載した、二宮の目の動きや心情変化に着目していましたが、やはり時系列で明らかに演じ分けられていることがよく分かりました。また、初回では気付くことが出来なかったのですが、劇中歌の「おひさまあたれ」とエンディングの「深海魚」の対比が見事だなと感じました。なぜか思い出せないけれど施設に捨てられた幼少期。ぼくにもおひさまあたれと歌っていたことがどこかに残っているのか、歌を聞いて取り乱す二宮と、後天的サイコパスとして生きることを選び、最期の優しさとして痕を付けるために映美の首を絞めた二宮。タイトルだけを読めば本来共存しないおひさまと深海魚。一般的な人間には共存しないけれど、二宮には共存している人間らしさとサイコパスの心が現れている2曲のよう。

ちなみに深海魚で1番好きな歌詞は「退化したその目で見つめた 自分だけの進路」ですね。サイコパスから人間らしさを取り戻し始め、例えば命の恩人の医師を殴り殺すことが出来なかったり、見ず知らずの子供が虐待まがいの事をされているのを見て放っておけなくなり保護者を殴りつけたり、今までになかった行動を知らず知らずのうちに取っていた二宮が自分の変化を受け入れた姿が表現されているように感じますね。

 

映画・原作を両方楽しんだ私としては、原作は未来を想像出来る隙のある小説らしい終わり方、映画はしっかりとした終結を作っている映画らしい終わり方という印象で。原作のファンの方は終わり方そこ!?ってなったかもしれませんが、映画は映画で後腐れのないある意味綺麗な終わり方だったなと感じました。ありきたりな言い方にはなってしまうのですが、ぜひ両方体感して欲しいと感じ、2回目の時に一緒に観に行った人には原作本渡しました笑

 

そして!サイコ表現というかグロ表現というかの部分に関してですが、三池崇史監督の「悪の教典」とか「神様の言うとおり」みたいなゴリゴリの血飛沫とかの直接的な表現を期待するなら物足りないかもしれない、逆にそれを想像して敬遠しているのであれば直接的な表現はだいぶ抑えられているのでぜひ観てほしい作品です。わたし自身、例に出した映画たちはレンタルで家で観ていて割と好きな作品ではあるのですが、あのレベルの表現を映画館のスクリーンで観るなんて耐えられるかな?とちょっと不安視していた部分もありましたがその点に関してはなんともなかったです笑

 

と、いうことでまとめるのが下手すぎて公開している劇場も1日の本数も減ってきた公開から3週間という時が経ってしまった今日やっと投稿できるわけですが、ぜひ劇場でご覧いただければと思う作品です。

ちなみに私は映画館で映画観ることが苦手で、映画館で2回観たなんて人生初めてでした。三池監督には亀梨くんを起用してくれてありがとうと言いたいです。作品自体が本当に面白くて、でも亀梨くんじゃなければ映画館に行くことはなかったから。このような面白い作品に出会わせてくれて感謝です。

 

ではまた!